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考える防災

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連載「考える防災」

防災・減災への提案提言

発災直後の行動
ゲーム(J-DAG)
 


過去には予想されていない地域に大地震が発生しています。大地震が予想されている地域でも、予想以上の震度を想定して起きましょう。直下型の浅い深度の地震ではマグニチュードが小さくても大きな震度になります。

地震防災の最大の決め手は丈夫な家屋です。旧建築基準法に則り建てられた昭和56年以前の建物は耐震性が弱い可能性があります。対象家屋は積極的に耐震診断をしてもらいましょう。この際、悪徳業者にご用心。



大災害時にはデマやパニックがつきものです。平常心の日ごろに大災害をイメージし、適切な対処法を考えておくことは、デマに惑わされず、パニック回避に有効であり、命ち拾いにつながります。

 



大地震での犠牲者の約8割が家屋倒壊や家具の下敷きによる圧死です。自助対策として圧死対策を最優先しましょう。死んでは食料もトイレも要りません。


大地震ではベッドも移動し、家具も飛んできます。寝室には大型家具を置かないのがベストです。置くならしっかりと固定しましょう。しっかりした固定は、多少家屋の補強にもなることがあります。



地震対策で最も重要なのは、家の耐震化と家具の固定です。家全体の耐震化が困難な場合は寝室だけシェルターのように強化する選択肢もあります。



地震に備えて高級家具を固定するのは抵抗がありますが、家具より人命が大切です。ましてや大地震では非固定の高級家具も無残に壊れますが、固定すると助かるかも知れません。


地震の規模をあらわすマグニチュード、1の違いは約32倍。マグニチュード4と8では約100万倍も規模が違います。
震度は揺れの強さであり、マグニチュードが小さくても震源が近ければ大きな震度になります。


大地震では、古いビル古い建物の1階はつぶれる可能性があり、机では耐えられません。1階では直ちに窓からでも外へ飛び出す方が助かる可能性が高いことが考えられます。


生き残りましょう。
あなたが死ねば、近隣で助けを求めている人が居た場合、助けを知らせてあげられず、その人も死ぬことになるかもしれません。


地震被害死者の80%以上が家屋や家具での圧死です。特に一戸建てで耐震上弱い場合は、玄関退避し、そしてあわせずに外へ飛び出すことが多くの場合良い。


災害に備えて自治会・町内会員全員の家族情報リスト作りが大切です。どこに誰が住んでいたか分かっていれば、いざその時には早期安否確認、早期救助につながります。

災害時の全ての行動は情報から始まります。
しかし災害発生直後の最も必要な時に、電話もケータイも通じなくなります。そんな時トランシーバは極めて強力なツールになります。


平時でも災害時でも、外出先で意識不明になった時に役立つのは「防災カード」です。血液型や持病、かかりつけ医院、連絡先などを書いて常時携帯しましょう。運転免許証や健康保険証は、本人確認にはなっても血液型も連絡先もわかりません。


防災家族会議の開催は大切です。死なないこと、、初期消火、家族との連絡方法などを優先して検討し対策しましょう。食料やトイレ、避難生活などは死ななかった後の問題です。


災害発生直後は近隣の助け合いが最も重要であり、それには平時から、近隣の顔の見える関係が大切です。加えて近隣が連携した活動のできる体制ができていれば安心です。


災害時に食料が無くて餓死した例は無いそうですが、飲料水が無ければ脱水症になります。3日間過ごせるだけの飲料水は備蓄しましょう。


過去、災害時に食料が無くて餓死した事例はないそうです。水だけ飲んでいれば何も食べなくても、健常者は3日では死にません。食料は、乳幼児・要援護者など家庭の事情を踏まえて必要なものを備蓄しましょう。


災害時の備えとして食料備蓄の優先度は高くないものの、備えるに越したことはありません。備蓄するなら「カンパン」ではなく、「個装モチ」や「レトルトおかゆ」など、水を必要とせず熱だけ加えて暖かく食べられるものがお奨めです。


大地震では必ず停電になります。懐中電灯の準備は必要ですが、停電になれば自動的に点灯する優れもの防災グッズがあります。少なくとも寝室にはそのようなグッズを備えておくとベターです。


大地震に備えて、水はともかく食料の備蓄など被災後の備えの前に、家具の固定や消火器の設置等、死なないこと、火災延焼対策を優先すべきです。


緊急地震速報が出たり、小さな揺れでも感じたら昼夜を問わず、我が家の安全な場所、たとえば「玄関」等へ速やかに退避する習慣付けをすると良いです。習慣がなければ大きな揺れのとき反射的には動けません。ちなみに「机の下」は大地震では不適切です。



大災害時のインフラ復興は状況によって異なりますが、概ね電気・電話は3日、水道は1ヶ月、都市ガスは3ヶ月ほどかかるので、カセットコンロがあると重宝します。



消火器は、とっさの時に直ぐに誰でも使える場所に置きましょう。キッチンなど火元になり易い場所に近すぎたり、箱に入れたままなどは良くありません。


災害時の水確保として、追い炊きできる風呂では、風呂の残り湯は直ぐに排水し、バスタブを洗って次に沸かすために新しい水を入れておくのも1法です。

救急救命の応急手当は、心得が無ければ出来ないものです。AEDの取り扱いを含む心肺蘇生法の講習を是非受講し、できれば一家で2人体験しておきましょう。


大地震直後には、火災発生の確認と初期消火が優先されます。消防はあてにできず、初期消火に失敗すれば延焼は避けられません。そうなっては閉じ込められた人も助けられず焼死します。



「グラッときたら机の下」は適切ではありません。地震災害時の死者の80%以上が圧死です。机の下でうずくまっては俊敏な対応もできず圧死を待つばかりです。また大地震では机も吹っ飛びます。

 


「グラッときたら机の下」は適切ではありません。大きな部屋の机の下より、一般的には「玄関」が安全ゾーンです。玄関には比較的狭いので丈夫であり、飛んでくる大型家具もなく、靴があり、逃げ出し口そのものです。

「あわてて外に飛び出さない」は落下物で危険な場所のことです。大地震時の死者の80%以上が家屋や家具の下敷きによるものです。危険な落下物が無いと思われる家では「飛び出す」方が生存率が高いと考えられます。


風による波は周期が短く、寄せては帰すので大波でも内陸深くへは入りません。津波は周期が長く堤防が決壊したように押し寄せるので低くても脅威です。

地震で倒壊した家の柱などで手足を挟まれた場合、数時間経過後に障害物を取り除くと、即時死亡するおそれがあります(クラッシュ症候群)。2時間以内に救出するか、それ以上の場合は専門家(医師・消防)と連携しましょう。

プライオリティ

防災は重要度や災害発生からの時間経過によって対応の幅と奥が極めて広いです。何にどう対処するかをよく整理し、考えて備えましょう。先ずは「死なないこと」「家屋財産を失わない」を優先しましょう。



阪神淡路大地震では、救助された人の7割が近隣者の助け合いによるものでした。
災害発生直後の命に関わる時間帯は、公的機関は殆ど無力です。

寝 室
シェルター

各家庭にはそれぞれ事情があります。地震対策として家の一部(特に寝室)を丈夫にして身の安全を守るのも、一つの選択肢です。



大地震の直後、自宅は倒壊せず火災の発生もなければ、消火器を玄関先に出しておきましょう。近くで火災が発生した場合に速やかに役立ちます。近くの初期消火に失敗すれば、我が家も延焼してしまいます。


大地震の揺れが治まれば、まず家族の安全確認、火災発生有無の確認を行い、問題がなければ続いて近隣者の安否確認を行いましょう。

大災害時には、要援護者以外は全員支援者です。適切な防災知識と地域の防災体制を知っておきましょう。いざそのときには誰が助けられる側になるかわかりません。近隣と顔の見える関係を作っておきましょう。


都市ガスは大地震時には自動的に止まります。まず自分の身の安全に対処しましょう。揺れが治まってから、既に消えているガス器具の栓を停めましょう。避難するときはガスの元栓、電気のブレーカーを切りましょう。
地域の
リスト作り

地震災害時には初期消火と人命救助が最優先されます。火災発生がなければ、要援護者・被災者確認のための全戸の安否確認が急務です。それには、どこに誰が住んでいたか、平時からの把握が欠かせません。


大地震発生直後の「命と家屋財産を守る最も重要な時間帯」には、行政関係の対応は殆ど期待できません。この時間帯には「近隣と自治会町内会」など小さな地域での共助こそが決め手になります。

火事を見つけたら「火事だァー」と大声で叫びましょう。そして早期に近隣共助で消し止めましょう。火が大きくなっては消せません。地域が延焼消失してしまいます。

「災害伝言ダイヤル」は「171」です。毎月始めの1日には体験ができるので「171」を押してみましょう。 災害時に電話が不通ではないものの通じ難い時、公衆電話は通じ易いです。停電ではテレホンカードが使えません。小銭を準備しておきましょう。


着衣に火がついたとき走っては風で火勢が強くなるのでいけません。「止まって」「寝て」「転がって」消します。

エレベーターは専門家が来なければ救出は難しい。閉じ込められた場合、長期戦になる可能性があるので、体力消耗を避けた対応を心がけましょう。


デパートなど高層ビルでは物が置かれていないエレベーター前のホールなどが比較的安全な場所です。

各地域で決められている避難所へは、洪水や津波警報(要高台)時は急ぐ必用がありますが、地震災害後は自宅で住めなくなった人だけが行けば良く、また急いで行く必用もありません。少々遠くても坂の上でもあわてずに行きましょう。



地震災害では家屋倒壊や危険で自宅に住めなくなった人は地域防災拠点などで避難生活をすることになります。自宅がしっかりしていれば所在を明確にして自宅に留まります。


大災害後の復旧は、電話、電気が比較的早く、水道、特にガスは長期間を要します。 したがって電気ナベを一つ保有していると重宝します。
小 銭


災害時の買い物には「おつり」が不足します。避難袋には小銭を準備しておきましょう。写真のフイルムケースは、500円、100円、10円、コイン入れに最適です。


大震災後、建物は「危険」「要注意」「調査済」など判定されます。住めないと判定され、他に当てがなければ、避難生活最寄の場所、横浜市では小中学校「地域防災拠点」へ行くことになります。

学校や公民館など災害時の避難生活拠点は、一般に住民の10〜15%の収容人数です。多少不便でも自宅が危険なく住めるなら、より困っている人のために、自宅で頑張りましょう。

災害ボランティアネットワークは、災害時に全国から駆けつけてくれたボランティアと地域被災現場からのボランティア要請との「つなき役」をしてくれます。スタッフには地元事情の分かる人が必要です。平時の訓練にも参加しましょう。


「広域避難場所」は、大火災時の輻射熱や煙から一時的に避難する場所です。従って広い場所や火災が発生し難く、輻射熱から避けられるマンション地域等が指定されています。「広域避難場所」は避難生活をする場所ではありません。


災害時にはビニール袋は重宝します。ビニール袋に新聞紙を入れて便の処理をしてのゴミ出し。大きなゴミ袋は頭と手の穴を開けてかぶると防寒具になります。非常用に各種ビニール袋とラップをお忘れなく。


多くの都市の救急車保有台数は人口数万人に1台程度です。災害時には当てにできないので近隣共助が大切です。平時においても軽症でのタクシー代わりの利用はやめましょう。それは緊急重症者の命を奪うことになりかねません。

他の地域で大震災があった場合、支援物資の送付は要望を確認してからにしましょう。必要のない物が送られてゴミの山になるのが常です。必要とされた物資のみを、箱に明記して送りましょう。 雑多品混在荷物などは論外です。


要援護者にとって小中学校や公民館などの避難所で生活をすることは容易ではありません。要援護者に対しては、必要に応じて「特別な避難場所」へ移る制度のある横浜市などの自治体があります。


仮設トイレをマンホールにセットするのはいけません。自分たちは良くても下流で詰まり、復興に多大なる支障をきたします。

多くの地域には、災害時に活動するボランティア団体があります。日ごろからその活動の概要を知っておきましょう。地域の防災ボランティア団体は情熱と行動力があり、大きな力になります。そして出来れば参加しましょう。

夜に大災害に襲われたら、道路どころか一寸先も見えず一歩も動けません。外出先で大災害に遭遇するかも知れません。キーホルダーや携帯電話に付ける小型のLEDライトは命を救います。

ホイッスル(笛)は、助けを求めるときに有効です。津波など一刻も早く逃げるとき、安否を気遣って戻るのは危険です。危険を知らせる笛をみんなで吹きながら逃げましょう。

大災害時の被害想定やイメージなくして、その備えや対応はできません。最悪を想定してイメージし、そうならない様に備えましょう。想定以内の事態なら落ち着いて対応できます。

生命保険や火災保険には多くの人が入っています。しかし、それは失った場合の保険です。失わないための備えは小額でも効果があり、自らやるものです。

災害直後は近隣共助が最も大切です。近隣で助け合うにも協力消火するにも、日頃から顔の見える関係があれば力は倍増します。そして地域が助かります。

津波の心配な住宅は言うに及ばず、誰でも海岸近くに出かけることはあります。大地震があれば先ずは高台へ逃げましょう。逃げたが津波は来なかったらラッキーであり、来るべき津波時のよい訓練になります。

津波が予想される場合、地域のリーダーや防災関係者は責任感から最後に逃げる傾向があります。それは他人の逃避を躊躇させます。リーダー自ら逃げれば皆が続いて逃げます。

 


「私は高齢だ、もう死んでも良いから逃げない」などと云わないで下さい。そりは心配をしてくれる周りの人を道連れにするかもしれません。


危険を感じたら多分大丈夫だろうではなく、安全な場所に移動したり、安否を確認したり行動しましょう。その結果が何事もなくても失うものはありません。行動せず被害があれば悔いと責任が残ります。

地震のエネルギーは時々刻々と蓄積されています。必ずいつかは崩壊します。関東南部、東海、東南海、南海、などの大地震は来ると言われて久しくエネルギーは溜まり続けています。