災害時におけるアマチュア無線の有効性
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災害時アマ無線の有効性
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非常時におけるアマチュア無線の有効性 | |
” 災害時には全ての行動が情報から始まる!”
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非常時の優先度 | |
大地震等の大災害がが発生したとき、先ず何が重要でしょうか? 人それぞれの状況によって違うと思いますが、次のようなことが考えられます。 ・先ず、命を失わないこと、家屋財産を失わないことです。 そのため、自宅内家族の安全確認と自力救出応急手当て、および火のしまつと初期消火。 ・同上の隣近所への助合い協力拡大。 ここまでは、誰でもほぼ同じだと思います。その後は・・・ ・自力で手に負えない救出や消火近隣連携、地域住民の安否確認。 ・広域被害状況の把握や2次災害防止情報等の入手。 などが急務です。つづいて ・飲料水、その他の確保。 などではないでしょうか。命や家屋財産に関わる重要な時の近隣連携は、情報伝達手段なくして スムースな活動はできません。 すなわち、災害発生直後は、飲料水等よりも情報伝達の重要度が高いといえます。 |
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非常時における通信の問題点 | |
大地震などの災害時には、送電線や電話線は寸断され停電や電話が不通になる事態は残念ながら避けられません。また、携帯電話は途中に複雑な交換機や中継機が多数介在しているため、同様に不通になる可能性が高いと想定されます。 仮に不通にならなくても通話が集中してパンク状態で接がらなくなることは間違いありません。 そんな場合には、交換機や中継機のないシンプルな無線通信が最も信頼性が高く有効です。 しかし、大災害時には警察無線・消防無線・防災無線等だけでは、きめ細かな広域に配置できず、とても必要通信量をこなせるものではありません。 とりわけ我々各地域末端どうしの助け合い情報や地域と行政機関への情報伝達は期待できません。 すなわち、地域末端からの救助要請や災害拡大防止情報などの発信や、逆に行政機関から全地域への指示要請等の情報伝達も困難な状況になります。 |
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アマチュア無線通信の信頼性と通信能力 | |
アマチュア無線通信は、複雑な交換機や中継装置が介在せずシンプルであるため、災害時でも壊れる要素がなく信頼性が極めて高い通信手段です。 そして地域住民の中に多数のアマチュア無線局が存在するため、災害時における通信手段として極めて有効です。別の言い方をすれば、通信能力と信頼性が高く、業務無線局より圧倒的に 数の多いアマチュア無線局を非常時に活用しない手はありません。 現実に過去の大災害時では、大きな貢献を果たしてきた実績があります。 |
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アマチュア無線と他の手段との比較 |
被災地における各種情報伝達手段の有効性 |
情報伝達手段
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有効性
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理 由 |
ラジオ
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○
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乾電池で長時間動作する。放送であり、双方向通信ではない。 |
テレビ
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×
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停電時には殆ど使えない。 |
有線電話
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×
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回線が寸断される。通信が集中し接がらない。1対1の通信しかできない。 |
携帯電話
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△
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通信が集中し接がらない。複雑な交換機や中継システムが壊れる可能性がある。1対1の通信しかできない。 |
インターネット
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×
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停電時には殆ど使えない。回線が寸断される。 |
防災無線
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○
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バックアップ電源設備がある。複雑な中継システムではない。限定箇所にしかない。 |
アマチュア無線
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◎
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乾電池やカーバッテリで通信。中継等の介在システムは全くなく信頼性が高い。 1対1の通信だけでなく、放送と同じく1対多数に一斉情報伝達ができる。 市民区民地域の中に多数のアマチュア局がある。 |
特定小電力
トランシーバ |
◎
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通信距離は市街地で 100〜200mと短いが、免許が不要で誰でも使える。 |
非常時におけるアマチュア無線の役割 | |
アマチュア無線局とは営利を目的とせず専ら通信技術への興味と技術の向上等を目的に開設される無線局です。アマチュア無線局に与えられる周波数や電波形式は多種多様であり、資格によっては大きな送信電力まで許可され、通信能力は業務無線局をしのぐものがあります。 そしてそのアマチュア無線局数は全国に約72万局もあります。 このようなことから、災害時の行政機関同士の通信とは別に、地域末端避難所間の相互助け合い通信や、それら地域と区役所間等の通信で救援要請や災害拡大防止通信等あるいは行政側から全地域へ一斉指示の伝達などで有効に機能することは間違いありません。 具体的には、磯子区7箇所の広域避難場所、22箇所の地域防災拠点(小中学校)、特別避難場所、さらに地域の一時避難場所等と行政機関(区役所)間、または避難場所相互通信はアマチュア無線しかありません。また状況によつては、行政機関通信の補間、災害現場から遠隔地の親戚縁者へ安否情報伝達などの通信も考えられます。 |
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災害時の活動実績 | |
過去の大災害では常にアマチュア無線通信が活躍していますが、記憶に新しい阪神淡路大震災では、防災行政無線、有線電話、携帯電話は壊滅的被害を受けました。 そこで被災地域のアマチュア無線家と、全国のアマチュア無線家がボランティア応援に駆けつけて、公共の通信が復旧するまでの通信を行い貢献しました。 多数の無線機器の提供と特別局が免許されるなど、潜在無線機器数/有資格者数が200万にも達するアマチュア無線ならではの臨機応変な非常通信ボランティア活動がありました。 |
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特定小電力トランシーバ(無線機) | |
地域防災拠点と磯子区役所間、その他の遠距離通信は非常通信協力会のアマチュア無線に任せるとして、さらに末端地域内の情報伝達も、走り回っての伝達では容易ではありません。 特定小電力トランシーバは通信距離は短いものの、非常時における地域内の情報伝達には極めて有効です。 災害発生直後の命と家屋財産に関わる最も重要な時間帯は、地域内の近距離情報受伝達しかありません。特定小電力トランシーバを、各自治会等で準備し、情報受伝達も自ら行い、災害時に備え間しょう。 特定小電力トランシーバは、備蓄庫に保管するのでなく、運動会やハイキング、防犯パトロール等普段のイベントで活用し使い慣れておくと非常時には必ず役立つことでしょう。 |
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